横浜 不動産の王道
日本では擢患者2300万人、死者約39万人と記録されている。
このインフルエンザであるスペインかぜについて、大変なものだったということだけはいえよう。
これまでのインフルエンザとちがうスペインかぜ医学史からみたスペインかぜこの流行は、その流行の規模もさることながら、その後現在までの流行ではみられない特徴的な様相が認められた点で特筆すべきものであった。
その1つは、20〜30歳代の高い死亡率である。
一般にインフルエンザの流行では権患率は小児、特に学齢期の小児で最も高く、成人および高齢になるにつれて低下するが、死亡率は小児、成人では低く、65歳以上の高齢者で急激に上昇、高い死亡率を示すのが普通である。
最近の流行におけるインフルエンザによる死亡例の80%あるいはそれ以上が65歳以上の高齢者で占められている。
ところがスペインかぜでは、小児のみならず青壮年層にも擢患者が多く、しかも20〜30歳代にかなり高い死亡率を示したのである。
その理由は今もって不明である。
もう一つの重要な特徴は、臨床症状および病理学的所見である。
臨床面では、基本的に現在の流行でもみられる「単純型インフルエンザ」の範祷に属する症状、経過を呈するものであったと考えられるが、特に循環器症状が著明で、頻脈、不整脈、血圧低下、ヘリオトロープ色のチアノーゼなどが指摘されており、また出血をきたしやすく、鼻出血、曙血といった呼吸器からの出血のみならず、吐血、腸出血、血尿、子宮出血、筋肉内出血、皮下出血などをきたすとされていた点も注目される。
最も重要なのは肺炎の合併であり、高い肺炎の合併率と、電撃性の経過で死に至る例が少なくなかった点である。
病理学的所見としては、気道各部位の粘膜にみるカタル性、出血性炎症は、下気道にいくほど高度で、肺では生前の経過が電撃性の場合は浮腫、出血、壊死が特有の変化であり、経過がやや長くなると肺炎の所見は多岐多彩にわたるが、これは二次感染菌(後述)の種類が種々であったことによるとも考えられている。
1997年に香港で発生した新型インフルエンザAH5N1は幸いに18例にとどまり、危倶された世界的な大流行に拡大することなく終息したが、スペインかぜの惨禍を想起させる大きな出来事であった。
そこで議論は自然に、スペインかぜ当時に現在のような医療が行われていたらということにまで発展する。
あのような惨たんたる被害はくい止めることができたのではないかという思いである。
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